そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

エロゲレビュー「パンドラの夢」

繰り返す日常なにげない日々
僕たちの世界
私たちだけの世界
気の知れた仲間達で過ごしていく、やりたい事をやって寝たいときに寝て
ずっと毎日が楽しかった
ずっとこんな毎日が続けばいいと思ってた
たぶんみんなが思ってた
いつまでも…いつまでも……繰り返す日常の中で………
夏休みの学園、美術部の合宿に参加している主人公・平野唯人は、合宿の一週間をぐるぐると繰り返すことになる
自分は夢を見ているのか
いつか見た予知夢を、ただ忘れているだけなのか
それとも、世界がループしているのか
もしループしているとしたら、なぜ一週間がループするのか
――繰り返される一週間。しかし、前とは微妙に異なる一週間・・・・それに気がついた彼の周りで、物語は動き始める…
というわけでループ物の隠れた傑作「パンドラの夢」です
09年に発売された、light社の作品 タペストリーよりもずっと前の作品なのに同じような吹き出しシステムが既に高いレベルで実用されてます
この作品、俺は大好きです
一見すると、いかにもゲームの登場人物!ってな感じにデフォルメされたキャラクター達がそれぞれ表に出せないシリアスな面を持っている等、シナリオは結構重めです
そういった重めでループ物という設定に加えて
感動&鬱系で不幸なヒロイン、という組み合わせは、とても表面からは想像がつきません。
感動部分に関しては「さあ、泣け」という狙いが見えてくるのは確かだけど、やっているときは素直に感じ入ってしまいました
実際、かなり泣かされました
(もっとも泣いたのは姉妹のシーン、兄弟愛や姉妹愛は大好きなんです)

そんなこんなで本作は、コミカルな部分との落差が激しく、ふとしたきっかけで雰囲気が一気にガラリと変わるという俺好みな世界観でした
しっかり盛り上がり所を押さえたシナリオは非常に高レベルと言えるでしょう
ただ、シナリオごとの繋がりが弱いのだけが難点かもしれません
それと、クラシックを上手く使ったBGMも非常に好印象で、本当に良く物語を引き立ててると感じました
あと、登場人物の一人である、SU7D1ことスゥは未だに俺の中でNO1ロボ娘です
後、最後になりますが本作はOP曲が電波
内容を考えると、これもある意味OP詐欺でしょうか