そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

エロゲレビュー「サナララ」

それは、誰にでも起こるかもしれない、
すこし不思議な物語り──。
どこにでもある、町を舞台に
ふとしたきっかけで始まる、不思議なお話し。
一緒に暮らしたり、夜の校舎に忍び込んだり…。
普段と『すこし』だけ違う、
そんな世界の物語りです。
というわけで、ねこねこソフトの隠れた良作 サナララ
俺は、これ大好きな作品です
物語としては「すこし不思議な物語」
まぁ、一種のSFですね
章仕立てのオムニバスストーリーってのはエロゲとしてはかなり珍しいと思います
正直、最初はあまりに突拍子の無い設定に面食らいました
ただ、設定に則って、4人のライターがそれぞれとても丁寧に話を書いていて、とても読後感がいい。
というか、これ脅威の完成度だと思ってます
全てにおいて無駄がない
ちょっとイイ話系の物語が好きな人にとっては非の打ち所の無い作品なんじゃないでしょうか
その分コンパクトに纏まり過ぎてる感は確かにあるんですがね
特に驚きの展開とかいうわけでもなく、普通なんだけど少し切なくて優しさに溢れた物語
本当にちょっとだけ「自分に前向きになれる」。そんな「とてもやさしい」オムニバスADV
幸せのその先は自分で掴み取るもの――
そのような意図が見て取れるイイ話系の傑作です
Elements Gardenと Little Wingが手掛けた音楽も素晴らしい
挿入歌の 春風 は正に名曲
流れるタイミングも相まって作品を盛り上げてくれます
ねこねこソフトは音楽の使い方が上手い!
後、意外な事にdiesやパラダイスロストの与猶啓至さんも音楽に参加してたりするんですよね