そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

エロゲレビュー「パルフェ」

喫茶店『ファミーユ』
主人公の姉である恵麻が経営していた欧風アンティーク喫茶
火災により、店舗を失った休業中の喫茶店に、ブリックモールより出店の依頼が舞い込んだ
店の復興のチャンスとばかりに、散り散りになったスタッフをかき集める主人公・高村仁
ひとり、またひとりと、戻ってきたり、こなかったりする仲間たち
順風満帆とまではいかないまでも、なんとか開店準備が整ったとき、
ほぼ同時に真向かいのお店の看板が掲げられた
そこに描かれた名はcurio
ファミーユと全く同じコンセプトの欧風アンティーク喫茶店
それもそのはず
ファミーユはcurioの二番煎じなのだから…
本物にはかなわない?
反対する仲間を押し切りつつも、勝算もなく人手も足りない中でただ頑張ることしか出来ない仁
その前にファミーユの制服を着込んだバイト志望の少女、由飛が現れる
彼女の笑顔と心惹きつけられる歌声になんとなく、なんとかなりそうな気がしてしまう
そして一縷の望みを胸に迎えた開店当日
なぜだかcurioの店員、玲愛と売上勝負をすることになってしまった仁は
スタッフの前で一つのスローガンを掲げる
『打倒、curio!』
というわけで今回は名作の呼び声も高いパルフェです
ですが俺は、この作品には名作何て言う大仰な言葉は相応しく無いと思います
言うなれば、良作の中の良作
この作品は非常にとっつき易く、癖が無ければ隙も無い
そして丸戸史明節とも言える絶妙なストーリーのテンポ
特にイベントの配置なんかが巧みで、退屈してしまうような場面が非常に少ない構成はお見事
本作は0か100かの好みが分かれるタイプの作品ではなく、大勢から80点を貰えるような笑いあり、涙ありの純愛ラブコメのお手本と言えるべき作品と言えるでしょう
エロゲとしては、ありふれた設定・材料・世界観、そしてキャラ
それらを徹底的に生かしてます
丸戸史明氏は、こういうのが本当に上手いライターですね
キャラも設定もちょっと変わってるんだけど、どこか地に足が着いている
そういった物語としてのバランスも素晴らしい
物語としては『普通』で『イイ話』
これに尽きます
決して特別では無いけどとても温かい物語といった感じでしょうか
事実、里伽子√には思わず涙腺が緩みました
キャラはカトレア
シナリオは里伽子
って評価がやっぱり多いですね
いや、カトレアはマジで良いですよ
最高だ玲愛、由飛よりずっとイイ