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そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

非エロゲレビュー「ナルキッソス2」

眩しかった日のこと、そんな夏の日のこと…
1999年 15歳の夏
主人公・セツミは、入退院と通院を繰り返す日々を送っていた
いつものように診察を終えて帰ろうとする途中、セツミはパジャマ姿の見知らぬ女性に話しかけられる
姫子と名乗るその女性は七階の住人──死を待つのみの末期患者だった…
ひょんなきっかけから姫子と交流を持つようになったセツミは7階へ通うようになる
そんなある日、姫子の「死ぬまでにやってみたい10のこと」を知るセツミ
そして二人は一緒に残ったやってみたいことを叶えていく…
二人の長い夏が始まろうとしていた――
というわけでナルキッソスシリーズの二作目にあたる narcissu -SIDE 2nd- です
これ同人フリーソフトなんですが、クオリティがヤバいです
出演声優からして
綾川りの
後藤邑子
岩居由希子(岩田由貴
能登麻美子
田中涼子(一色ヒカル
まきいづみ
と凄い事になってますし、音楽はElements Garden
そして主題歌はeufoniusと下手な商業作品は裸足で逃げ出す程の布陣です
そして、この高クオリティで紡ぎ出される物語は凄まじいまでに堅く重く、一寸の隙も緩みも無いくらいにガチガチな物となっています
正直、凄く好みが分かれる作品
うるせぇ!無料なんだから好きな物を作らせろ!
という製作側の気概というか開き直りが素晴らしい
俺は、そんな本作が大好きです
この作品が扱ってるテーマは「生と死」
それを一貫して、兎に角シンプルに、真摯に表現しています
もう何と言うか、何がいいとか悪いとか、そういう二極間で昇華しきれるような問題ではない事を本作は徹底的に丁寧に突き詰めて描いている
特に作中においてフランダースの犬を例えに語られる死に行く者と残される者の話は印象深い
ネロとパトラッシュとアロア
結局最後には死んでしまうネロとパトラッシュ
その二人の親友であるアロア
逝く者と残される者
死んでしまうネロと、ネロに付き添って死んでしまうパトラッシュ、そして残されるアロア
人は最終的にどれかを選ばなければならない
そんな決して特別な事ではないんだけど、あまりに重い問い
この作品は本当に考えさせられる
生きる権利があるのと同じで人には死ぬ権利もあって、それを止めるだけの理由はあるのか
そんなシビアな問いさえ作中では投げかけられる
本当に切なくて重い物語
だが、その物語は確かに俺の心に響いたのでした