そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

エロゲレビュー「R.U.R.U.R〜ル・ル・ル・ル〜 このこのために、せめ

これは、いまより未来のおはなしです
黄色かったソルのお日さまは、どんどん赤く色あせていきますし、青いシリウスも黄ばみがすすんでいくいっぽうです
もともと赤かったペテルギウスなんて、今ではあとかたもありません
空いっぱいにあった星たちは、すこしずつですが灯を消しはじめ、宇宙のけしきはちょっとさびしいものになっていました
これはそんな、ずうっとずうっと未来のおはなしなのです
そんな、さびしくなった星ぞらを、1せきのこわれた宇宙船がとんでいました
船の名まえは、サン=テグジュペリ
こわれてからずいぶんたっていたので、もう《人間マンカインド》はひとりもいません
今では、かわりに高等ロボットチャペックたちが、作業機械セーバーハーゲンといっしょにくらしていました
そんなある日のこと、高等ロボットチャペックたちは宇宙船の奥で、たいへんなものを見つけてしまったのです
それは――
きっと、宇宙でたったひとつ、最後にのこった
《人間マンカインド》入りの冬眠ポッドカプセルでした
名前は、イチヒコ
男の子です
というわけでR.U.R.U.R〜ル・ル・ル・ル〜です
人を選ぶ作品ってのは結構あります
そういう作品でも最初にプレイした時には正直肌に合わなくても、年齢を重ねたり、精神的に成長したり、趣味や好みが広がったり、変化した事によって後々良さがわかる様になる事も少なくはないと思います
ですが、そういった事例は本作に限ってはまず有り得ないでしょう
それぐらいに強烈な個性が本作にはあります
この作品を良いと感じるか否かは直感しだい
そんな本作を一言で表すならSFお伽話という表現がしっくり来るでしょう
この作品を無理に理解しようとしてはいけません
兎に角、作品の雰囲気の素晴らしさを感じて下さい
そんな、SFなんだけどメルヘンで絵本チックという独特過ぎる雰囲気を纏った本作
フランス語のナレーションに独特の台詞回し
童話的で寓話的な物語
そして、それらを盛り上げる声優さん達の熱演
尋常じゃないくらいに作品にマッチした音楽
樋口秀樹氏とwhite lipsが実に良い仕事をしてます
というか本当に音楽が神
正直、こういう作品を作れるのはライアーソフトだけだと思っていました
やるなlight
ちなみにこの作品を俺から借りてプレイした元同僚は、この作品を「楽しい作品」と評しました
確かに本作は面白いというよりは楽しい作品かもしれません