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そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

エロゲレビュー「カルタグラ」

終戦から六年が過ぎた日本
逗子行きの列車に一人の男の姿があった
『高城秋五』
かつて警視庁に籍を置いていた男
退職した自分が逗子くんだりにまで出向くことになった理由を、秋五は膝の上に置いた新聞の見出しから思い返す
『上野連続バラバラ殺人事件』
日本では類を見ないこの事件を、かつての上司が担当していたことから、この逗子行きが決まった
上司の代わりに引き受けた仕事は、良家息女の失踪事件
失踪事件のあった上月家で、かつて逢瀬を交わした恋人『上月由良』と同じ顔を持つ少女『上月和菜』と出会う
そして彼女から、消えた双子の姉を捜し出して欲しいと懇願される
だが、彼女な父親は、秋五に告げた
「あの娘は、本当は死んでいるんですよ」
交錯する虚構と真実
戦後間もない上野の町を舞台にして、今、惨劇の幕が開く
――それは、妄執と狂気に至る愛
というわけでカルタグラ
本作は猟奇ミステリーなイメージの割に、正直ミステリーとしては、そこそこ
しかし、人間ドラマとしては光るモノを感じました
これは惨劇ではなく悲劇
歪んだ想い
いや、歪まざるを得なかった想いが引き起こした悲劇
そんな哀しい愛を描いた良質の物語
犯罪と言う物が何かを得る為の手段として存在するのならば
本作で行われるのは例え成功に終わろうとも何も得る事が出来ない悲しい犯罪
悲しい運命を背負った者達が狂気の果てに迎える当然の破滅
本作で描かれているのはそんな物語である
プレイ後に俺の胸に宿った気持ちは、事件解決の爽快感では無く、どこかやるせない切なさでした
そんな、当初予想した猟奇的なイメージとは全く違った、非常に人間臭い物語が俺的には中々好みでしたね
後、本作は雰囲気作りが抜群に上手い
良くできた世界観、そして良質な物語
それらが相まって吸い込まれるように作品に引き込んでくれました
それと、本作というか、このメーカーの作品を語る上で外せないのがCGのレベルの高さ
絵も塗りも本当に高クオリティ
綺麗と言うよりも美しい
絵師の杉菜水姫さんは非萌え絵系の原画家としては業界屈指の人物だと思ってます
初めて絵を見た時は、女性的なタッチの人だと思いましたが
普通に男性な上に、元ボクサーと言う異色の経歴を聞いて、絵とのギャップに驚かされました
その他、Little Wingの手掛けたBGMや霜月はるかさんが歌う主題歌の恋獄も作品に素晴らしくマッチしてて良かったです