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そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

雑記、妄言「八月を振り返って」

本業であるフリーライターの仕事に一段落ついた私は、筆休めと趣味であるフィールドワークを兼ねて八月の大半を軽井沢にある別荘で過ごさせてもらった
やはり軽井沢は良い
実に綺麗で静かな所である
そんなある日、別荘に来て二週は過ぎた頃だったろうか
ラヂオが伝える球児達の熱戦に耳を傾けながら、此方に持って来た幾つかの小さな仕事を片付けていた私は、息抜きにと思いドライブへ出掛ける事にした
近場の森に向かった私は、車を降りて辺りを散策していたのだが
そこでふと、あぜ道の真ん中でしゃがみこんでいる少女を見掛けた
どこか品の良さを感じさせる身なり、容姿から察するに、別荘地へ避暑にでも訪れたどこぞのご令嬢に違いない
恐らく、歩き慣れないあぜ道に足を取られでもしたのだろう
英国留学時に紳士の心得を嫌と言う程教え込まれた私は、躊躇いなく少女に駆け寄り手を差し伸べたのだが
このご令嬢、中々に気丈な性格のようで
「結構ですわ」
と強い口調で断られてしまった
しかし、足を捻りでもしたのか立つ事すら容易では無い様子
私は再度、手を貸す旨を伝えるも一向に首を縦に振ってはくれない
このままでは埒があかないと思った私は、少々破廉恥である事を自覚しつつも、足の怪我の事を考えればやむなしと、少女を抱きかかえ、近場に停めてあった車へと運び、少女が滞在している別荘まで送り届ける事にした
その間車中で、断りも無く抱きかかえた行為に対して、やれ破廉恥ですわ、ふしだらですわと散々非難を浴びたが
自らのした事を省みれば至極当然とも思えるので仕方がない
少女の滞在する別荘に到着した私は、自身の所有する別荘より数段は豪奢な建物の前に車を停めると、インターホンで中の使用人を呼び出そうとしたのだが
「紳士は最後まで、責任を取るものでしてよ」
と少女に制されてしまった
曰わく、どうせなら建物内まで抱きかかえて運べという事らしい
流石にそれは…と一瞬考えものの
一見するだけで住むの者の家柄が伺える豪奢な造りの別荘へ、ご令嬢を抱きかかえたまま上がり込むという大胆な行為に酔狂者の血が騒いだ私は
「Oui mademoiselle」
と仏語で返答し一礼すると、要望どおりにご令嬢を抱きかかえながら別荘の中まで送り届けたのだった
あの時の家人の方々の驚いた表情は今でも忘れられない
そんな、夏の日の出来事であった。

ごめんなさい、嘘です
ラジオで野球聴きながら仕事してたのだけ本当です