読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

コラム「クリエイターの意地」

今年評価の高かった「素晴らしき日々」という作品がある
これを先月クリアしたのだが、明確なテーマを持った実に考えさせられる素晴らしい作品であった
だが、お世辞にも取っ付き易いとは言えないニッチな内容だったのも事実である
本作のライターである すかぢ氏は、以前雑誌のコラムでライターとして売れる作品を書く上で大事な要素に「流行を読める事」或いは「流行を作れる事」の2つを挙げていた
では「素晴らしき日々」もこのどちらかに当てはまるのだろうか?
いや、違う
とても流行に乗ったタイプの作品とは言えないし、流行を作り上げるにはあまりに題材がニッチだ
俺は思う
本作は、すかぢ氏のクリエイターとしての意地なのではないかと
自らの疑問を形にしたと言う氏の処女作「終ノ空
それに対する回答とも呼べるのが本作だと氏は述べる
すかぢ氏は言う
「これは、自分自身が改めて普通に物語を作っていく為のスタート地点」
本作は、自身で「お金がかかりすぎている」と語る程のコストをかけ、自らの売れる作品に対する哲学に反してでも作らなければなかった、自分自身に対するケジメとも言える作品なのではないだろうか
要は自己満足の為
だが、それは商売を度外視してでも貫き通したかったクリエイターとしての意地
氏は言う「この作品を作った事に一切の後悔はしていません」
作品もそうだが、氏の心意気も素晴らしい
「創作という物が、プレイする人の欲する物を用意するだけの行為ならば、それは既に創作活動ではなく、生産者と消費者という関係のようにも思っています」
これはまた別のライターの言葉だが
これを言った彼は、自らの好きなように作った商業に匹敵するクオリティの作品をフリー配信すると言う思い切った行動に出た
商売の為では無い
作りたいからこそ作る
これぞクリエイターの心意気
これは志の問題
シリアスが良くて萌えがダメという話ではない
流行りは関係なく、真に自分が書きたくて、それを書いているのかという事である
こういうアマチュア的考えは、求める人がいるからこそ成り立つ商業原理を無視した愚かなオナニーかもしれない
だが俺はこのオナニーを賞賛したい
きっと、そこにあるのは間違いなく表現者としての本気の想いなのだろうから
プロとしては間違っているかもしれない
だけど時々でいいから見逃して欲しい
この間違った人達や作品を愛して止まない俺の様な人間もいるのだから