そこに物語があれば

秋田在住、作家志望兼駆け出しエロゲシナリオライターの雑記

コラム「時にはラノベの話をしようか」

先日、ネット上でラノベに関しての非常に頷かされる指摘を受けたので、その話をしようと思う
その日、俺はこんな内容の事を述べた
「最近は、売れ筋の作品がはっきりしているという事も関係あるだろうが、それにしてもラノベは物語のジャンルの幅が狭い
エロゲらしくないエロゲはあるが
ラノベらしくないラノベというのは見た事がない」
そして、この意見に対するもっともな指摘がこうだ
「そもそも、ラノベを大きなジャンルの一つとする見方が間違っている
ラノベというのは小説という大きなジャンルの中の小さなジャンルの一つに過ぎない」
これには本当に頷かされた
近年のラノベ市場の規模拡大によって、ついラノベをアニメ、漫画等と並ぶ独立したジャンルと捉えてしまいがちだが、結局の所は小説の中の1ジャンルである
つまりは、エロゲという大きい括りと同等では無く
エロゲの中の萌えゲーや泣きゲーといった小さな括りと同等という事だ
それに対して無知蒙昧な俺は、物語の幅が狭いなどとのたまったのだからお門違いも良い所である
言うなれば、和食全体とカレー単体を比べて、カレーは種類が少ないと言い出すようなものだ
比べるならば、和食とカレーではなく
和食と洋食を比べるのこそが正しいだろう
カレーっぽくないカレーが本当にカレーと呼べるのかが曖昧であるように、ラノベっぽくないラノベなんていう物はそもそもラノベというジャンルには当てはまらないのかもしれない
少年漫画が少年漫画らしさを持っているからこそ少年漫画であるように
ラノベラノベらしさを持っているからこそのラノベなのだろう
ラノベだから萌えラブコメなのではなく
萌えラブコメだからこそラノベというジャンルに区分されていると考えれば、そもそもラノベ的で無い物語をラノベに区分するべきとでも言うような我が意見は本当に的外れであった
そんなこんなで、ラノベ的ではないをラノベを読みたいと思うようになった方は、他ジャンルの小説に手を伸ばしてみてはいかがだろうか
なぁに、同じ活字の表現媒体なのだから敬遠する必要などどこにもない
現に、昔は少年漫画とは違う世界の様に思われていた青年漫画が今では殆ど同じような読者層に読まれている
それは、きっと読者の胸に残る何かを生み出したいという気持ちは、ジャンル問わずに共通しているからなのだろう